竹下 康智

農業法人の議決権

今回は農業法人(のうち農地所有適格法人)の許可要件についてのお話です。

農地所有適格法人というのは農地法によって農地を所有する許可を得た法人のことなのですが、許可の要件のひとつに、法人の議決権の2分の1超は、農業関係者が有していなければならないというものがあります。

たとえば、ある食品メーカーが農家と共同出資して農業法人を設立しようとする場合、農家が半分超の議決権を持っていなければ許可が下りないのです。

通常、出資一口に対する議決権はひとつですので、このようなケースで資本金が1000万円の会社を設立しようと思ったら、農家側は500万円超の出資をしなければなりません。

それでは、例えば農家が100万円、その他の出資者が900万円を出資して農業法人をつくることはできないのでしょうか?

答えはNOです。普通株式には1株につき1つの議決権がありますが、議決権のない株式を作ってしまえばいいのです。種類株式というしくみを利用することで、このような出資割合での農業法人の設立が可能になります。

先程の例ですと、普通株式を100株、無議決権株式を900株とし、農家が普通株式を、その他の出資者が無議決権株式を取得すればよいのです。

農業法人の設立件数は増えていますが、まだまだ手続としてはマイナーですので、相談できる先がなくてお困りの方もいらっしゃるのではないでしょうか?農業法人設立でお悩みの方は、当事務所までお気軽にお電話ください。